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2005年7月24日 (日)

ロジスティクスとマーケティング

ここ1,2ヶ月は旅に出たり転職したりで本を読む時間がなかなかとれなかった。でにもブログで取り上げた「再生巨流」という本をようやく読み終わったところである。

著者は楡周平。基本的に国際犯罪とかテロとかかんとかの大人向けエンタテイメント小説を書く作家である。が、この作品は珍しくサラリーマンもの。それも舞台は物流業界!そこで繰り広げられる「実現可能なビジネスモデル」を描く「新規事業成功物語(?)」でもある。

私もかつて物流業界にいたし今もロジの仕事をしているので、この小説は大変興味深く読んだ。アスクルとか佐川急便、楽天、価格コムあたりをネタにかなりしっかりした取材をしていると思う。

物語りもそれなりに面白いのだが、やはりこの小説に登場するビジネスモデルが一番面白い。日本全国津々浦々にあるパパママ家電ショップ。ここを一種の地域密着サービスデポとして活用し、家庭用品全般を全国に宅配するってのがざっくりとしたビジネスモデル。

これってほんとに出来たらすごいな、と思う。

あとは楽天に対抗しうるショッピングモールを展開するくだりもある。これってやろうと思えばヤマトでも佐川でも直ぐに出来そうな気がするんだけどなあ。

でこの物語の大きなテーマが「ロジスティクスとマーケティング」は実は表裏一体である、ということ。この両者の中にこそビジネスのネタがあるんだ、とストーリーは強調するのである。

要するに配達先(顧客)の個人情報を掌握することがこれからのビジネスを制する、ということ。宅配業者が持つ膨大な配達先情報には、そのお客様が何をどこから購入したかが含まれるし、配達時間の指定などからどういった生活をしているかも分析できる。

顧客へのラストワンマイルを制している「物流業者」こそ、実はユーザーに一番近い場所にいるんだよね。

曜日や時間の配達指定サービスの次は、いわゆるセールスドライバーがお客様の「御用聞き」となる。これこそが次世代のサービスであり、そこに蓄積される情報こそが貴重なマーケティングの対象となるだろう。

物流業者が「物流業者」でなくなる日。これはあながち遠い未来ではないのかもしれない。ここには巨大な市場が埋もれている。ま、そういった視点を持った「物流業者」は日本では希少なのかもしれないが・・・。

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