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2005年11月12日 (土)

ポプラル!

今日渋谷シネ・ラ・セットで映画ポプラル!を観た。キューバのミュージシャンであるチャランガ・アバネーラのライブツアー・ドキュメントと彼らのインタビューを交えたフィルムである。

プロデューサーは村上龍。氏はずっとキューバ音楽にこだわっている。「KYOKO」って映画もあれはサルサがテーマだったし、エッセーでもそれこそいろいろと書いている。

私も約7、8年前にハバナを旅行したのだが、ちょうど前後して村上龍がキューバ音楽を取り上げたり、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブという映画が流行りだしていた頃でもあった。

あの当時米国からハバナへの直行便はなかった。だからコンチネンタル航空のヒューストン経由で一旦メキシコのカンクンへ。そこからハバナへはエア・メヒカーナに乗り継いだのであった。思えば長いフライトであった。

で笑ってしまうのだが、キューバではアメリカン・エクスプレスのTCやクレジット・カードが使えないことになっていた。「アメリカン」などけしからんということらしい(ビザ・マスターは問題なし)。

そのくせ生活の中では皆米ドルを使用しているという皮肉。誰も自国政府の通貨など信用していないのだった。

国は非常に貧乏であったが、治安は非常に良かった。社会主義国家なので警官がそこら中をプラプラしていたからだろう。夜に街を歩いていても「やばいな」と感じたことは一度もなかった。

でハバナ滞在中は、旅先で知り合った日本人女性二人と地元のサルサ・クラブをはしごした。ヘミングウェイの別荘にも行ったし、革命広場にあるチェ・ゲバラの壁画を観て感動したりもしたなあ。

向こうの地元クラブに行って驚いたこと。それはクラブが「老若男女」の集う社交場であることだ。若い奴らがお洒落して集まって酒飲んで騒いで・・・という世界だけではないのである。子供たちも老夫婦も皆一緒になって夜遅くまで踊っていて、場所も集合住宅の中庭を使っていたりする。

そこで飲む酒といえば「モヒート」。ラム酒(ハバナクラブ)にライムとミントと砂糖とカキ氷をカクテルしたお酒で、たくさんたくさん飲んだなあ。美味しい葉巻もいろいろと吸ったし。

ということで閑話休題。

でこのフィルムは、キューバで今一番の人気を誇るチャランガ・アバネーラのプロモーション映像と言っても良いのかもしれない。

ブエナに比べるとこの映画にはキューバの革命や政治、貧困を醸し出すようなイメージは全くない。というかそういった一種の「固定観念」としての古いキューバではなく、今現在のそれを切り取ることがテーマであるようだ。

このオルケスタグループの存在を取り上げることで、今のキューバが見えてくる。彼らの音楽の素晴らしさもさることながら、ショー・ビスに対する底抜けの明るさというか前向きさ、彼らがポブラル(人気者)であることを誇りにしている様を何の衒いもなく描いている。

いつの世のどんな世界でもポップ・ミュージックには大衆の「気分」が反映される。それは合いも変わらない「恋の歌」であったり人を鼓舞する「応援歌」であったりする。

そんなポップの王道を行く彼らのポジティブでエネルギッシュなパフォーマンスを存分に堪能できるフィルムであった。

でもこの作品にはカタルシスがない。「映画」としてはイマイチかな・・・。音楽が好きな人にはお勧めですが。

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コメント

なーほど。確かに♪ブエンナよりはちょっと物足りなかったんですよね

投稿: まっきぃ | 2005年11月18日 (金) 08時10分

コメントありがとうございます。それにしても村上龍がキューバのミュージシャンの間で一種のパトロンになってるってのが面白い。お金があったなら是非やってみたいものですね~お気に入りのミュージシャンのツアーを企画するなんて。あとはレストランのオーナーもやってみたい。立地から調度品まで全て自分の感性で作りあげる・・想像しただけで楽しい。厨房に立つのは嫌ですけど。

投稿: 東京スロー | 2005年11月21日 (月) 22時25分

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