2006年6月10日 (土)

幕末の丘

幕末の丘を観た。場所は新宿シアターサンモール。最近演劇は全然観ていないが、今回は友人の友人がこの劇団(神田時来組)の団長(?)ということでチケットを買ったのがきっかけ。

そうはいってもここの団長とはお酒をご一緒したこともあり楽しみにしていた。公演時間前は新宿御苑をぐるっと散歩。ちょうどバラの催しがあって、世界各国のバラたちが咲き乱れていた。

バラの名前は彼女や奥さんか娘の名前のようなものが多い。中にはプレイガールなんつーしょもないものなどもあった。美しい花だけれど何か隠微というか退廃的なイメージがあるが何故なんだろう。

そういえば昔ポイズンというバンドでEvery Rose Has Its Thornという曲があったなあ。いい曲だったけどこのバンド今は何やってるんだろう?バンド自体はチープな感じがしたが、この曲はいい曲だと思う。

ということで2時間半の公演を観た。土曜日の19時からの回であったが、満員御礼。観客には知ってる顔もちらほらあった。団長約5年ぶりの演出、主演ということもあって気合は十分のようだ。

タイトルは「幕末の丘」ということで原田佐之助、岡田(人切り)以蔵、新撰組や坂本竜馬など幕末を駆け抜けた志士たちのドラマ。ただしご本人(主演・演出の団長)も認めてらっしゃるとおり、時代考証とか人物設定とかは全然お構いなし(SF時代劇?)。

幕末という時代と志士たちの名前を素材に、ストーリーはかなり自由勝手に語られる。ま、面白ければそれでいいのだろう。この劇に変な理屈は不要というところか。劇中で時折はさまれるアドリブというかギャグというか外しているところもあったが、チャンバラなどはかなりの迫力があった。中でも岡田以蔵(松田ケイジ)の演技が良かった。概ね満足。

公演後は新宿3丁目要通りのジンギスカン料理屋で遅い夕ご飯。北海道に行ったばかりだったので何となくこのお店に入ってしまった。まあまあ美味しかった。でも量はイマイチかなあ。野菜とかもっとたくさん食べられても良いのにと思う。

その後末広亭近くのどん底へ。相変わらず独特の雰囲気だが、土曜日なのに結構賑わっていた。ここの木のカウンターはとっても素敵だと思う。店内もグチャグチャとしているが、それがまた味のあるところだ。ジントニックとテキーラ(クエルボゴールド)を軽く飲む。

その後はまっすぐお部屋へ。おしまい。

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2006年4月 2日 (日)

ブロークバックマウンテン

昨日映画「ブロークバックマウンテン」を観た。とても良い映画だったし、4月1日は映画入場料一律1000円の日でもあったので二度ラッキーであった。

さてこの映画は米国中西部を舞台にしており、約40年前に二人のカウボーイが出会い仕事をしながらもいつしかお互いに惹かれあっていくというラブストーリー。

しかしそれはそれ。あの時代の保守的な土地柄では決して成就することのない、かくもせつない愛を描く「異色」の作品でもある。

物語の背景となる自然がとても美しい。放牧している羊たちの群れを追いかけて美しい山々を駆け巡り、川のせせらぎと共に季節は移り行く。日々は淡々と過ぎていく。友情がいつしか恋愛となり肉体関係を持つに至る過程はごく自然に描かれる。

その後お互いはそれぞれに家庭を持ち暮らしてゆく。しかしお互いへの気持ちは冷めて消えてゆくこともなく続いていく。もしこの設定を「男と男」ではなく「男と女」にしてしまったら、この話はもっと生々しく薄ら寒いものとなったに違いない。

ストーリーだけを聞くと妙な妄想というか眉をひそめる向きも多いかもしれない。しかし、このストーリーは「男と男」という設定だからこそ、これだけ美しい物語となったのだと思う。

この作品、台湾の監督であるアン・リーが撮ったのだそうだ。米国の伝統でありマッチョのシンボルでもあるカウボーイであるがゆえに、この「禁断の愛」のドラマはよりいっそう引き立ってくる。「叶わぬ恋」もこれだけの逆境であれば、それは「究極の愛」となりますよね(笑)

ということで、この監督なかなかの腕だと思う。

逆説的ではあるが、現代の「男女」の恋愛ではなかなか描くことが難しいが故の「美しい」ラブストーリーなのだろう。これがある意味で現代を象徴しているからこそ、アカデミー賞なんかでこれだけ取り上げられたのではないか。

しかし二人ともあれだけ魅力的な奥さんや恋人がいながら何故・・・・・?個人的には理解に苦しむところだが(笑)

でも良い映画です。お勧め。渋谷シネマライズでやってます。

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2006年2月19日 (日)

ミュンヘン

スピルバーグの新作「ミュンヘン」を観て来た。ミュンヘンオリンピックで起きた実在のテロ事件をもとにした実にヘビーなストーリーだが、なかなか良い映画であった。

選手村に泊まっていたイスラエル選手たちをパレスチナのテロリストたちが襲う。復讐を企てるイスラエルは諜報機関モサドとその活動員にテロリストたちの殺害を命じる。

そして繰り返されるテロの応酬。一方が殺されれば、もう一方が殺される。そして憎悪の連鎖が続いてゆく。自爆テロなんかで未だに終わらない世界の現実でもある。

この作品は「シンドラーのリスト」とか「プライベートライアン」なんかの系譜にあたる作品であるが、そのメッセージ性においておそらく最高傑作といえるんではないかと思う。

何故ならユダヤ人であるスピルバーグが、このテーマをイスラエルに肩入れすることなくパレスチナの側にも一定の配慮をしつつ冷静に描いているからだ。

パレスチナのテロリストにもモサドのユダヤ人にも当然家族があり子供がいる。そんな当たり前のことも忘れてしまうほどの激しいテロの応酬。誰もが祖国の為、自分の家族の為という名目で次々と人を殺していく。

最初は罪の意識が脳裏をかすめていた殺人も、いつしかそれはゲームと化する。人はどんなことにでも慣れていくものだというが、殺人すらその例外ではない。

そしてやがて訪れる狂気。殺し殺される中でいつか人は平常心を失いそして錯乱する。人を殺した記憶はいつしか殺される恐怖へとつながっていく様は見ていて怖くなった。

最後に一人残った主人公(活動員)はパレスチナに復讐される恐怖に苛まれ、また任務を命じた政府に対し猜疑心を強めてゆく。

「馬鹿げた殺し合いはもう止めて一緒に夕飯を食べないか?」

主人公の最後の台詞。それにはっきり「ノー」と答える上司。これが今の(馬鹿げた)現実なのであろう。何故「ノー」なのか!!

こんな作品作れるのはスピルバーグだけですね。お勧めです。

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2005年11月12日 (土)

ポプラル!

今日渋谷シネ・ラ・セットで映画ポプラル!を観た。キューバのミュージシャンであるチャランガ・アバネーラのライブツアー・ドキュメントと彼らのインタビューを交えたフィルムである。

プロデューサーは村上龍。氏はずっとキューバ音楽にこだわっている。「KYOKO」って映画もあれはサルサがテーマだったし、エッセーでもそれこそいろいろと書いている。

私も約7、8年前にハバナを旅行したのだが、ちょうど前後して村上龍がキューバ音楽を取り上げたり、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブという映画が流行りだしていた頃でもあった。

あの当時米国からハバナへの直行便はなかった。だからコンチネンタル航空のヒューストン経由で一旦メキシコのカンクンへ。そこからハバナへはエア・メヒカーナに乗り継いだのであった。思えば長いフライトであった。

で笑ってしまうのだが、キューバではアメリカン・エクスプレスのTCやクレジット・カードが使えないことになっていた。「アメリカン」などけしからんということらしい(ビザ・マスターは問題なし)。

そのくせ生活の中では皆米ドルを使用しているという皮肉。誰も自国政府の通貨など信用していないのだった。

国は非常に貧乏であったが、治安は非常に良かった。社会主義国家なので警官がそこら中をプラプラしていたからだろう。夜に街を歩いていても「やばいな」と感じたことは一度もなかった。

でハバナ滞在中は、旅先で知り合った日本人女性二人と地元のサルサ・クラブをはしごした。ヘミングウェイの別荘にも行ったし、革命広場にあるチェ・ゲバラの壁画を観て感動したりもしたなあ。

向こうの地元クラブに行って驚いたこと。それはクラブが「老若男女」の集う社交場であることだ。若い奴らがお洒落して集まって酒飲んで騒いで・・・という世界だけではないのである。子供たちも老夫婦も皆一緒になって夜遅くまで踊っていて、場所も集合住宅の中庭を使っていたりする。

そこで飲む酒といえば「モヒート」。ラム酒(ハバナクラブ)にライムとミントと砂糖とカキ氷をカクテルしたお酒で、たくさんたくさん飲んだなあ。美味しい葉巻もいろいろと吸ったし。

ということで閑話休題。

でこのフィルムは、キューバで今一番の人気を誇るチャランガ・アバネーラのプロモーション映像と言っても良いのかもしれない。

ブエナに比べるとこの映画にはキューバの革命や政治、貧困を醸し出すようなイメージは全くない。というかそういった一種の「固定観念」としての古いキューバではなく、今現在のそれを切り取ることがテーマであるようだ。

このオルケスタグループの存在を取り上げることで、今のキューバが見えてくる。彼らの音楽の素晴らしさもさることながら、ショー・ビスに対する底抜けの明るさというか前向きさ、彼らがポブラル(人気者)であることを誇りにしている様を何の衒いもなく描いている。

いつの世のどんな世界でもポップ・ミュージックには大衆の「気分」が反映される。それは合いも変わらない「恋の歌」であったり人を鼓舞する「応援歌」であったりする。

そんなポップの王道を行く彼らのポジティブでエネルギッシュなパフォーマンスを存分に堪能できるフィルムであった。

でもこの作品にはカタルシスがない。「映画」としてはイマイチかな・・・。音楽が好きな人にはお勧めですが。

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2005年10月 9日 (日)

理想の女(ひと)

久しぶりにブログを更新する。すっかりご無沙汰してしまったが、別にネタがなかったから、という訳ではない。とにかく仕事が忙しく、部屋に帰るとすぐに寝てしまうほどで、正直ブログどころではなかった(言い訳です)。

ということで今日は3連休の初日であるが、たまたま通りすがった新宿武蔵野館で映画を観た。タイトルは「理想の女(ひと)」

原作はオスカー・ワイルド。いわゆる「変人」作家であるが、この人個人的には結構好きである。というか作品自体はあまり読んだことも観たこともないのだが、この人の「警句」というか「箴言」というか何といえば良いのか・・・とにかく人生をずばり言い当てるその鋭い表現に感じ入ることが多いのである。

そういえば学生時代に付き合っていた女性が演劇をやってた人で、ワイルドの「サロメ」がどうのこうのと言われたことがあるのだが、最初は赤塚不二夫の「にゃロメ」のことだと思って恥をかいてしまった・・・というのはウソ。でも良く知らなくて、知ったかぶったことを今でも覚えている(何故だろう?)。

ということで(?)ワイルド原作のこの映画であるが、いやはや恋愛と結婚、オトコとオンナの駆け引きを皮肉をこめて(いや愛をこめて)描く、とても素晴らしい映画であった。大人の映画ですね。

「いい女は2種類しかいない。全てを知り尽くした女と何も知らない女」

という映画宣伝の惹句(というよりワイルドの言葉なのだろうか?)の通り、登場する二種類の女性がとてもとても魅力的に描かれている。

南イタリアにバカンスに来ている金持ちアメリカ人たちの社交界を舞台にしているので、それこそ浮世離れた話ではあるのだが、人生の(ある側面の)真実をついていてなんとも苦笑いをするしかない。

タイトルで勘違いして、なにやら「南イタリアを舞台にしたアバンチュールもの」と思って観にいった「夫婦連れ」や「カップル」は、鑑賞後何とも言えない複雑な気持ちとなるであろう。

自分が一人で観たから言うわけではないが(笑)この映画はデート向きではない。まして夫婦やカップル同士で観に行って面白い、という訳もないと思う。こんな映画をそして人生の「しょっぱさ」を笑い飛ばせる夫婦やカップルであったとしたら・・・それはそれこそ「理想」のパートナーなんであろう。

それにしてもヘレン・ハントの演技がすごい。もちろんスカーレット・ヨハンソンのほうが僕の好みではあるが。全てを知っているスカーレット・ヨハンソンが個人的な「理想のひと」なのかもしれない(冗談)。

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2005年8月 8日 (月)

宇宙戦争

例の映画をお台場で観た。スピルバーグ+トム・クルーズというヒット間違いなしの映画。結論から言うと、うーんいまいちかな。

もちろん映像は凄い。これでもかこれでもかと畳み掛けてくる異星人の攻撃など、見ていてほんとにハラハラする。こういう映画はジョーズ以来スピルバーグ監督のもっとも得意とする手法だろう。

ではストーリーは?うーん、なんで最後がああなの?って感じでしょうかね。だいたいなんであんなに無差別に人間を殺しまくるんだろう、異星人が。ETとは全く違う宇宙人像にびっくり。というか宇宙人をこんな無差別殺戮マシーンみたいな存在に描くことに何か意味はあるのだろうか?

原作はH・G・ウェルズ。オリジナルの映画はもちろん観ていないし、原作も読んでいない。9・11の影響が色濃く出ているとは思うのだが、ともかく後味があまりよろしくない。

前作の「マイノリティ・レポート」の方がよかったなあ。あれは確か原作がフィリップ・K・ディックだったか。

夜はお台場のお好み焼き屋鶴橋風月に行った。関西では超有名なお好み焼き屋さんで、僕も大阪の友人に教えてもらって初めて知った。東京ではこのお台場店と新木場店のみ。

ここのトンペイ焼きとモダン焼きは本当にうまい!!東京でも絶対受けると思うので、もっとお店を出せば良いのになあ。とにかくお台場に行くときはお勧め。ほんとに美味しい。

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2005年5月30日 (月)

ミリオンダラー・ベイビー

日曜日は部屋の掃除、買い物、床屋、スポーツ・ジムのメニューをこなして、夕方から有楽町マリオンにミリオンダラー・ベイビーを観に行った。

そうクリント・イーストウッド主演・監督で本年度アカデミー賞4部門を受賞した作品である。

主演女優賞のヒラリー・スワンク、主演男優賞のモーガン・フリーマン、そして監督賞のクリント・イーストウッド。皆さんとても渋い。渋すぎる!

主人公たちは皆それぞれに不器用で、そして複雑な過去をもつ。そんな彼らの人生がボクシングを通じて描かれる。

ストーリーはゆっくりとそして静かに流れてゆく。そしてどうにも救いようのないラストが待っている。人生とはなんとはかなくそして不条理なのだろう。人はそれぞれの運命を受け入れて生きて行くしかないのか。

それにしてもあのラストは・・・かなりつらくせつない、ウウッ(ToT)/~

この映画とても素晴らしいです。ただしデート向けではありません。というか初デートで観るのはやめたほうがいいでしょう。ご注意くださいね。

でもお勧め。

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